肌が調子いいとなんだかうきうきしてくるのはどうしてだろう。
お客さまが、ふっくらした肌に満足して、なんとなくうきうきとしながら、帰っていく後ろ姿をみると、よかったな~、とこっちもこころがはずむ。
なぜ、肌が「いい感じ」になると、気分まで変わるんだろう。肌は自分と他者の境界線だから、いえば、自分を他者から守るバリアーなのだろう。そこがぴっちりすると、自分のアイデンティーまではっきりして、いままで周りに振り回されて不安定だった自分が、しっかり落ち着くのではないかと思う。
肌がざらざらだと、何かにすぐ付け入られそうで、いらだってくる。疲れた肌が息を吹き返して、正しい呼吸をはじめると、自分リズムがとりもどせて、宇宙のリズムに耳を傾けるゆとりも生まれてくる。女のひとがなぜ美しい肌にこだわるのか。それは現代社会からのストレスに対する、本能的な防衛心からだと思う。